カバープレート
- 501~1,000mm
- ステンレス
- 装置




業界 | 装置 |
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材料 | SUS304 |
加工方法 | マシニング |
サイズ | 3*97*1000 |
使用用途 | 装置部品 |
特徴
こちらは、SUS304(No.1仕上げ)材を使用した機械装置向けの通気カバー部品の加工事例です。写真にある部品は、装置内部の熱排出や通風を目的として使用される通気パネルで、全面に高密度な穴加工と溝加工が施されています。特に熱源を内包する装置や、高精度なエアフロー制御が必要な設備において、性能と美観を両立した機能部品として重要な役割を担っています。
加工は、ステンレス材の特性を活かしながらも、反りや歪みを最小限に抑えるため、工程計画段階からCAMによる最適加工経路を設計しました。フライス加工と穴あけ加工を複合的に組み合わせております。
とくにこの部品のような長尺・薄板構造においては、加工中に発生しやすい熱変形や振動の影響を抑えるため、吸着バキュームによる固定治具とマグネットチャックを併用しました。こうした工夫により、切削時のビビリ(工具の振動)や熱伸びを抑制し、高品位な仕上がりを実現しています。
表面には美観性と耐腐食性を両立させるため、陽極酸化処理(アルマイト)による青色仕上げを施しています。これは見た目の統一感だけでなく、装置の内部環境で発生する結露や油分に対する耐性も向上させるものです。
■穴あけ加工とは
穴あけ加工とは、ドリルやエンドミルなどの工具を用いて、材料に対して貫通孔または止まり孔を形成する加工法です。設計通りの径・深さ・ピッチ精度を出すには、高精度な工具制御と加工順序の最適化が重要になります。
本件では、SUS材という加工硬化しやすい素材に対し、工具摩耗を抑えるために適切な切削条件とクーラント制御を行いながら、繰返し精度の高い連続穴あけ加工を実施しました。長手方向に並ぶ細かなスリット形状についても、0.1mm単位の位置制御を実現しており、製品機能と見た目の両面で高く評価されています。
当社では、長尺ワーク・薄板ステンレス・高密度加工など、一般的に敬遠されがちな難加工案件にも対応可能です。材料の調達から加工・表面処理・梱包に至るまで一貫体制で対応しており短期間での納品にも柔軟に対応しています。製品機能と外観品質を両立した加工が必要な際は、ぜひご相談ください。